論文でも学会でもない、研究成果を世に出す機会を活かす

チーム名
チーム・ミッドワイフ
代表者
立岡 弓子
所属
滋賀医科大学 看護学科教授
参加
第1回滋賀テックプラングランプリ
受賞
最優秀賞 / グンゼ賞

最終選考会では、周産期ケアの重要性を説き、そのケアの実現に向けたアイデアを研究成果とともに発表したチーム・ミッドワイフの立岡弓子さん。その想いに共感し心を打たれた参加者も多かったに違いない。どのような想いで滋賀テックプランターにエントリーしたのだろうか。

知ってもらうことがスタート

 助産師として臨床現場に立ち、周産期の乳頭ケアについて大きな課題を感じ、研究を重ねる中で、その研究成果を臨床に還元するためには、周産期ケアの必要性を理解してくれる企業との連携が不可欠だと考えていた。滋賀テックプランターへのエントリーは、そのような企業との出会いへの期待や、その必要性を研究成果とともに知ってもらう機会になると思ってのエントリーだったという。エントリー後、最初に迎えるキックオフイベントでは、与えられた短い時間で、専門用語を使わずに、わかりやすく伝える難しさを感じる一方で、ロボットやドローンの発表に、「こんな分野もあるのか、これからはこういう分野が社会に必要になるのかも知れない」など、刺激を受けるとともに視野が広がったという。

想いを実現するきっかけを得る

 最終選考会に向けては、リバネススタッフとのディスカッションが、発表の道筋や頭の整理に役立ったという。迎えたステージでは、「真剣に話を聞く企業の審査員、うなずきながら発表に耳を傾ける知事が印象的だった」と発表を振り返った。多くの共感を呼んだ、その発表は、最優秀賞とグンゼ賞の受賞につながり、「自分の研究成果や考えを理解してくれたこと、ともに開発を進めたいと手を挙げてくれる企業がいて良かった」と純粋に喜んだ。特に、分野的に一番近い企業からの評価に「何かが起こるきっかけ」を感じて期待を膨らませた。事実、グンゼとは、グンゼ社内の研究者に対しての研究紹介や連携に向けたミーティングを既に実施しており、乳頭ケアにとどまらない周産期のトータルケアの実現に向けて動き出している。

くすぶる想いがあるならエントリーしてほしい

 立岡さん自身、滋賀テックプランターを経て、くすぶっていた想いが本当に実現できるのではないかという期待に変わることを経験した。これまで接することがなかった企業との出会いはチャンスを広げる。「自己満足ではなく人のため世のためと積み重ねてきた研究成果があるのであればテックプランターは活かしてほしいプログラム」であると、エントリーを考えている研究者に対してのメッセージには経験者だからこその力強さがあった。

滋賀テックプランター vol.01 (2017年7月 発刊)