生き物のちからで医療・水環境・脱炭素の課題に挑む 〜滋賀から地球規模の課題解決を挑むベンチャー企業〜

チーム名
株式会社ノベルジェン
代表者
小倉 淳 [代表取締役CEO]
参加
第2回滋賀テックプラングランプリ
受賞
関西アーバン銀行賞 / 特別賞

豊かな水資源に囲まれた滋賀県長浜市で2019年に誕生した株式会社ノベルジェン。生き物から学び、その力を最大限に活用することで、滋賀発で世界の医療、水環境、脱炭素の課題解決に挑むベンチャー企業だ。2017年の滋賀テックプラングランプリをきっかけに、長浜バイオ大学から創業し、すでに産業界への応用、実用化を見据えた実証を開始している。

世界最小のイカから安全な医療用接着剤を

 2017年当時から小倉氏が続けてきた研究の1つが、生物由来の接着剤(バイオグルー)の研究だ。現在、医療現場で実用化されているフィブリン系とシアノアクリレート系の接着剤は、ウイルス感染の恐れや毒性が懸念されており、その安全性に課題が残されている。そこで、小倉氏は、海中で粘着物質を分泌してアマモの葉に付着するヒメイカに注目。この粘着物質を大量生産し、医療現場に応用できれば、接着・剥離が簡単で、水中で使用でき、無毒で生分解性がある接着剤が実現できるかもしれない。2019年に株式会社ノベルジェンを設立し、1つ目の事業の柱として、現在医療用接着剤のプロトタイプの作成に成功し、安全性試験へと研究フェーズを進めている。

微生物の力で水環境の改善と脱炭素社会の実現に挑む

 次に小倉氏が注目した生物は、粘着性物質を分泌する微細藻類。水環境中のマイクロプラスチックや、温暖化ガスの削減は、地球規模で解決すべき人類の共通の課題として深刻化している。そういった中で、この微細藻類を産業応用することで、上述の2つの課題を同時に解決できる可能性が示された。2019年12月には、海ごみ削減プロジェクト「IKKAKU」において、3年間で1.5億円という予算を獲得、2021年9月には農林水産省のスタートアップ総合支援プログラムの採択をうけ、ブルーカーボンクレジット創出機の開発に取り組んでいる。水質浄化システムに、粘着性物質を分泌する微細藻類を組み込むことで、マイクロプラスチックや有害物質の除去、そして二酸化炭素の吸収も実現可能になる構想だ。

長浜バイオ大学発の技術で人と地球を

 必要となる次のステップは、すでに開発を進めている水質浄化システムの実証とスケールの拡大だ。日本一の広さを誇る琵琶湖において、水環境の改善を実現できれば、滋賀発の技術で世界へ踏み出すための大きな後押しになるだろう。現在、このシステムを導入し、実証試験に協力してくれる企業、そして株式会社ノベルジェンの一員として、地球規模の課題に挑む仲間を募集している。今はまだ、県内の小さなベンチャー企業だが、世界へ羽ばたく日はそう遠くないだろう。 必要となる次のステップは、すでに開発を進めている水質浄化システムの実証とスケールの拡大だ。日本一の広さを誇る琵琶湖において、水環境の改善を実現できれば、滋賀発の技術で世界へ踏み出すための大きな後押しになるだろう。現在、このシステムを導入し、実証試験に協力してくれる企業、そして株式会社ノベルジェンの一員として、地球規模の課題に挑む仲間を募集している。今はまだ、県内の小さなベンチャー企業だが、世界へ羽ばたく日はそう遠くないだろう。

滋賀テックプランター vol.06 (2022年7月 発刊)